アイルランドトロフィーは、10月の東京芝1800mで行われる牝馬限定のGIIです。2024年までは「府中牝馬ステークス」の名前で行われていて、2025年から今の名前になりました。2026年は10月11日(日)の東京11Rで行われます。このページでは、JRAがこのレースの過去10年として扱っている2016年から2025年までの10回、延べ137頭を1頭ずつ数え直し、枠順・脚質・斤量・人気・年齢・前走のどこで結果が分かれたのかを並べました。
数字はnetkeibaの過去レース結果から機械的に集計し、JRAのデータ分析ページにある人気別・年齢別・前走着順別の成績と一致することを確かめています。JRAの表は延べ138頭で、1頭の差は2023年に競走を中止したストーリア(6番人気)を数えているかどうかの違いです。指標は連対率(2着以内に入った割合)で統一し、15頭に満たない区分は判断に使わず参考値として残しました。
先に断っておきます。「府中牝馬ステークス」という名前のレースは、2025年から6月に移っています。こちらは旧マーメイドステークスの流れをくむハンデ戦で、10月のレースとは別物です。6月のほうのデータは記事の後半で、マーメイドS時代を含めた10回として別に出しています。2つを混ぜた数字はこの記事には出てきません。
この記事でわかること
- 10月の府中牝馬S(現アイルランドT)と6月の府中牝馬Sが、JRAの上でどうつながっているか
- 7番人気以下の78頭から連対が4頭しか出ていないこと
- 枠順は内・中・外の差が7ポイントほどで、同じコースの854頭でもほぼ差が出ないこと
- 勝ち馬10頭中6頭が4コーナー後方からで、同じコースの平均と逆の結果になっていること
- 4コーナーで中団より後ろにいて上がり3ハロンが4位以下だった65頭が、1頭も連対していないこと
- 前走ヴィクトリアマイル組の20頭が、1〜6番人気13頭を含めて連対0であること
- 2026年アイルランドトロフィーの出走16頭が、それぞれどの条件に当てはまるか
結論|過去10年で残った条件と、外していい条件
過去10年で連対率の差が大きかったのは、人気・上がり3ハロン・前走の3つです。枠順と斤量では大きな差は出ていません。
| 外していい条件 | 過去10年の数字 |
|---|---|
| 7番人気以下 | 78頭中4頭が連対(5.1%)。1〜6番人気は59頭中16頭(27.1%) |
| 4コーナーで中団より後ろ、かつ上がり3ハロン4位以下 | 65頭中0頭。10年で1頭も2着以内に入っていない |
| 前走ヴィクトリアマイル | 20頭中0頭が連対。1〜6番人気に推された13頭も0頭 |
| 6歳以上 | 18頭中1頭(5.6%)。勝ち馬は0頭 |
残したほうがいい側はこうなります。後方からでも連対できたのは、そのレースで上がり3位以内を使えた馬だけでした。
| 残す条件 | 過去10年の数字 |
|---|---|
| 4コーナー後方で上がり3位以内 | 24頭中9頭が連対(37.5%)。勝ち馬6頭はすべてここから |
| 前走1着 | 26頭中9頭(34.6%)。1〜6番人気に限ると11頭中6頭(54.5%) |
| 前走3勝クラス | 19頭中5頭(26.3%)。2022年は12番人気のイズジョーノキセキが勝利 |
| 4歳 | 64頭中12頭(18.8%)。勝ち馬10頭中6頭が4歳 |
「7番人気以下」を外すだけで137頭が59頭(1レース平均5.9頭)に減り、連対20頭のうち16頭が残ります。ここに「6歳以上」を重ねても52頭・連対16頭のままで、取りこぼしは増えません。
2つの「府中牝馬ステークス」|10月のGIIは今のアイルランドT、6月のGIIIは旧マーメイドS
JRAは、10月の牝馬GIIを1953年からの府中牝馬Sの続きとして扱っています。6月の府中牝馬Sは旧マーメイドSの続きです。
アイルランドトロフィーのJRA公式ページには、本競走は1953年に「東京牝馬特別」の名で創設され、1992年に「府中牝馬ステークス」となり、2017年に「アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス」、2025年に「アイルランドトロフィー」に改称された、と書かれています。一方、6月の府中牝馬SのJRA公式ページには、1996年に阪神芝2000mの「マーメイドS」として創設され、2025年に「府中牝馬S」へ改称してコースを東京芝1800mに移した、とあります。
| 項目 | 10月の牝馬GII | 6月の府中牝馬S |
|---|---|---|
| 今の名前 | アイルランドトロフィー(2025年〜) | 府中牝馬ステークス(2025年〜) |
| JRAが書く前身 | 東京牝馬特別(1953年創設)→府中牝馬S(1992年〜2024年) | マーメイドS(1996年創設・阪神芝2000m) |
| 格付け | GII | GIII |
| コース | 東京芝1800m | 東京芝1800m(2024年までは阪神・京都の芝2000m) |
| 負担重量 | 別定 | ハンデキャップ(2006年から) |
| 2026年の施行日 | 10月11日(日) | 6月21日(日)・終了 |
| 1着馬の特典 | エリザベス女王杯の優先出走権 | JRAのページに記載なし |
この記事の「過去10年」は、JRAのアイルランドトロフィーのデータ分析ページと同じ窓です。コース・格付け・負担重量の3つが変わっていない10回なので、そのまま並べて比べられます。6月の府中牝馬Sのほうは、2024年までの9回が阪神と京都の芝2000mで行われているため、枠順や脚質をそのまま東京芝1800mへ持ち込めません。後半のH2で人気と斤量を中心に別に扱います。
人気と配当|7番人気以下は78頭中4頭しか連対していない
1〜6番人気の連対率は27.1%、7番人気以下は5.1%でした。上位6頭の中では人気順の差が出ていません。
| 人気 | 成績(1着-2着-3着-着外) | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|
| 1番人気 | 2-2-2-4 | 40.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 1-2-2-5 | 30.0% | 50.0% |
| 3番人気 | 1-0-1-8 | 10.0% | 20.0% |
| 4番人気 | 3-1-0-6 | 40.0% | 40.0% |
| 5番人気 | 1-1-1-7 | 20.0% | 30.0% |
| 6〜9番人気 | 1-3-3-32 | 10.3% | 17.9% |
| 10番人気以下 | 1-1-1-46 | 4.1% | 6.1% |
4番人気が3勝しているのが目を引きますが、各人気は10頭ずつしかいないので、ここは偶然の範囲として読みます。まとめて見ると、1〜3番人気が30頭中8頭(26.7%)、4〜6番人気が29頭中8頭(27.6%)で横並びです。7〜9番人気は29頭中2頭(6.9%)、10番人気以下は49頭中2頭(4.1%)まで落ちます。
1番人気は10回で2勝、3着以内は6回でした。
| 年 | 1番人気 | 着順 |
|---|---|---|
| 2025 | ボンドガール | 9着 |
| 2024 | マスクトディーヴァ | 3着 |
| 2023 | ディヴィーナ | 1着 |
| 2022 | ソダシ | 2着 |
| 2021 | マジックキャッスル | 15着 |
| 2020 | ラヴズオンリーユー | 5着 |
| 2019 | プリモシーン | 15着 |
| 2018 | ディアドラ | 1着 |
| 2017 | ヴィブロス | 2着 |
| 2016 | スマートレイアー | 3着 |
馬連は380円から9,350円まで開きました。2,190円以下が4回、4,040円以上が6回で、2019年以降の7回のうち6回が4,000円を超えています。勝ち馬が7番人気以下だったのは2020年のサラキア(7番人気)と2022年のイズジョーノキセキ(12番人気)の2回です。
枠順|内・中・外の差は7ポイント。東京芝1800m全体でも差は出ない
枠順による連対率の差は小さく、内枠15.9%、中枠17.0%、外枠10.0%でした。同じコース全体の854頭でもほぼ横並びです。
| 枠 | 府中牝馬S系10回 | 同・1〜6番人気だけ | 東京芝1800mオープン級 |
|---|---|---|---|
| 内(1〜3枠) | 44頭中7頭 15.9% | 19頭中6頭 31.6% | 262頭中41頭 15.6% |
| 中(4〜6枠) | 53頭中9頭 17.0% | 23頭中6頭 26.1% | 323頭中54頭 16.7% |
| 外(7〜8枠) | 40頭中4頭 10.0% | 17頭中4頭 23.5% | 269頭中45頭 16.7% |
10回の中では4枠から5頭の勝ち馬が出ています。ただし4枠は延べ17頭しかいないので、枠番1つの単位では偶然と区別がつきません。外枠の10.0%が少し低く見えるのも、人気を1〜6番人気に揃えると23.5%で内枠との差が縮みます。
出走頭数は8〜18頭で、平均13.7頭と少なめです。16頭以上になったのは2021年(18頭)と2025年(16頭)の2回だけで、多頭数での枠の有利不利を語れるほどの母数はありません。枠順は軸にせず、決まった枠を理由に評価を上げ下げしないというのが、この10回から言える範囲です。
脚質|勝ち馬10頭中6頭が4角後方。ただし上がり3位以内が条件
勝ち馬10頭のうち6頭は、4コーナーで後方にいました。同じ東京芝1800mの他のオープン級とは逆の結果です。
この記事の4コーナーの位置は、頭数に合わせて3つに分けています。前は4コーナーで頭数の4分の1以内(少なくとも3番手まで)、中団はそこから6番手または頭数の6割まで、後方はそれより後ろです。
| 4コーナーの位置 | 府中牝馬S系10回 | 同・1〜6番人気だけ | 東京芝1800mオープン級 | 同・1〜6番人気だけ |
|---|---|---|---|---|
| 前 | 38頭中6頭 15.8% | 20頭中5頭 25.0% | 262頭中57頭 21.8% | 131頭中50頭 38.2% |
| 中団 | 51頭中5頭 9.8% | 22頭中4頭 18.2% | 275頭中53頭 19.3% | 166頭中46頭 27.7% |
| 後方 | 48頭中9頭 18.8% | 17頭中7頭 41.2% | 317頭中30頭 9.5% | 122頭中29頭 23.8% |
同じコースの他のオープン級では、後方の連対率は9.5%で3つの中で最も低く、前に行った馬が21.8%で最も高くなっています。府中牝馬S系の10回だけが、後方18.8%、前15.8%と向きが逆です。人気を揃えると差はさらに開き、1〜6番人気の後方は17頭中7頭(41.2%)が連対しています。勝ち馬の4コーナーの位置は、後方が6頭、前が3頭(2017年クロコスミア、2020年サラキア、2023年ディヴィーナ)、中団が1頭(2016年クイーンズリング)でした。
ただし、後ろにいれば届いたわけではありません。分かれ目は上がり3ハロン(ゴール前600mのタイム)の順位でした。
| 4コーナーの位置 | 上がり1〜3位 | 上がり4位以下 |
|---|---|---|
| 前 | 1頭中1頭 | 37頭中5頭(13.5%) |
| 中団 | 10頭中5頭(50.0%) | 41頭中0頭 |
| 後方 | 24頭中9頭(37.5%) | 24頭中0頭 |
中団と後方で上がりが4位以下だった65頭は、10年で1頭も連対していません。逆に、後方から上がり3位以内を使った24頭は9頭が連対し、勝ち馬6頭もすべてここに入ります。各レースで最も速い上がりを使った馬が連対したのは10回中6回でした。
4コーナーの位置と上がりの順位は、レースが終わるまで分からない数字です。レース前に使うなら、前走やその前の東京コースで、後ろから上位の上がりを使えていたかを見ることになります。これは過去の傾向から読んだ推定で、当日の位置取りを保証するものではありません。
斤量と年齢|137頭中124頭が54kgか55kg。4歳が中心で6歳以上は18頭中1頭
137頭のうち124頭が54kgか55kgで出ており、斤量による差は出ていません。年齢は4歳が6勝で中心でした。
別定のこのレースでは、2022年までは54kg、2023年以降は55kgで出る馬が大半です。56kg以上で出た馬は10年で11頭しかいません。
| 斤量 | 頭数と連対 | 連対率 | 勝ち |
|---|---|---|---|
| 54kg以下 | 79頭中11頭 | 13.9% | 6 |
| 55kg | 47頭中5頭 | 10.6% | 2 |
| 56kg以上 | 11頭中4頭 | 36.4%(参考) | 2 |
56kg以上の11頭からは4頭が連対しています。母数が少ないので「重いほうが有利」とまでは言えませんが、実績で斤量が増えた馬を、斤量を理由に割り引く根拠はこの10回には見当たりません。
| 年齢 | 成績(1着-2着-3着-着外) | 連対率 |
|---|---|---|
| 3歳 | 0-0-0-2 | 0% |
| 4歳 | 6-6-7-46 | 18.5% |
| 5歳 | 4-3-1-45 | 13.2% |
| 6歳 | 0-1-2-13 | 6.3% |
| 7歳以上 | 0-0-0-2 | 0% |
4歳が6勝、5歳が4勝で、6歳以上は18頭中1頭(2019年2着のフロンテアクイーン)しか連対していません。6歳以上で1〜6番人気に推された馬は7頭いましたが、こちらも連対は0頭でした。
前走|前走1着が強く、ヴィクトリアマイル組は20頭で連対0
前走で1着だった馬は26頭中9頭が連対しました。前走が6着以下だった63頭からは4頭です。
| 前走の着順 | 頭数と連対 | 連対率 |
|---|---|---|
| 1着 | 26頭中9頭 | 34.6% |
| 2〜3着 | 27頭中5頭 | 18.5% |
| 4〜5着 | 21頭中2頭 | 9.5% |
| 6着以下 | 63頭中4頭 | 6.3% |
人気を1〜6番人気に揃えても、前走1着は11頭中6頭(54.5%)、前走2〜3着は21頭中5頭(23.8%)、前走4着以下は27頭中5頭(18.5%)と順番が変わりません。人気だけで絞るより、もう一段連対率が上がる組み合わせです。
前走のレースで分けると、はっきり分かれる組が3つあります。
| 前走のレース・クラス | 頭数と連対 | 3着以内 |
|---|---|---|
| クイーンS | 28頭中4頭(14.3%) | 7頭 |
| ヴィクトリアマイル | 20頭中0頭 | 4頭(すべて3着) |
| 関屋記念 | 10頭中4頭(参考) | 5頭 |
| 京成杯オータムH | 10頭中0頭(参考) | 1頭 |
| マーメイドS・6月の府中牝馬S | 9頭中0頭(参考) | 0頭 |
| 3勝クラス(旧1600万下) | 19頭中5頭(26.3%) | 5頭 |
ヴィクトリアマイルから直行した20頭は、1〜6番人気が13頭いたにもかかわらず連対が0頭です。3着が4頭(2016年スマートレイアー、2019年ラッキーライラック、2022年アンドヴァラナウト、2024年マスクトディーヴァ)あるので、走れていないわけではありません。勝ち切るところまで届いていない、というのがこの10回の姿です。
前走3勝クラスの19頭からは5頭が連対し、2017年クロコスミア、2022年イズジョーノキセキ、2025年ラヴァンダの3頭が勝っています。重賞組より格下に見える組が、このレースでは割り引かれていません。前走関屋記念の10頭からは4頭が連対しており、同じ夏のマイル重賞組の動きは関屋記念 過去10年データにもまとめています。前走クイーンSは28頭と最も多い組ですが、連対率は14.3%で全体の平均並みでした。
前走からの間隔は、22〜60日が29頭中4頭(13.8%)、61〜110日が56頭中10頭(17.9%)、111日以上が50頭中6頭(12.0%)で、休み明けかどうかで大きな差はありません。
2026年アイルランドトロフィーの出走16頭に当てはめる
16頭は全馬が4歳か5歳です。前走1着は5頭、前走ヴィクトリアマイル組は3頭、前走6月の府中牝馬S組は3頭でした。
| 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 前走 | 当てはまる条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ニシノティアモ | 牝5 | 55 | 府中牝馬S(6月)10着 | 前走6着以下・前走6月の牝馬ハンデ重賞(参考) |
| 2 | チェルビアット | 牝4 | 55 | 中京記念 7着 | 前走6着以下 |
| 3 | クイーンズウォーク | 牝5 | 55 | ヴィクトリアマイル 3着 | 前走ヴィクトリアマイル(20頭0連対) |
| 4 | クランフォード | 牝5 | 55 | 京成杯オータムH 7着 | 前走京成杯AH(10頭中0頭連対・参考)・前走6着以下 |
| 5 | カネラフィーナ | 牝4 | 55 | 中京記念 8着 | 前走6着以下 |
| 6 | ムイ | 牝4 | 55 | エニフS(ダート1400m)12着 | 前走6着以下 |
| 7 | ミラビリスマジック | 牝5 | 55 | 阿武隈S(3勝クラス)1着 | 前走1着・前走3勝クラス |
| 8 | ルージュソリテール | 牝4 | 55 | クイーンS 6着 | 前走6着以下 |
| 9 | ウイントワイライト | 牝4 | 55 | 府中牝馬S(6月)2着 | 前走6月の牝馬ハンデ重賞(参考) |
| 10 | セキトバイースト | 牝5 | 55 | 府中牝馬S(6月)1着 | 前走1着・前走6月の牝馬ハンデ重賞(参考) |
| 11 | ラヴァンダ | 牝5 | 56 | 中京記念 1着 | 前走1着・2025年の勝ち馬・56kg |
| 12 | ミアネーロ | 牝5 | 55 | 関越S 3着 | 目立った当てはまりなし |
| 13 | ワタシマツワ | 牝4 | 55 | 日高S(3勝クラス)1着 | 前走1着・前走3勝クラス |
| 14 | ハワイアンティアレ | 牝5 | 55 | 豊橋S(3勝クラス)1着 | 前走1着・前走3勝クラス |
| 15 | ジョスラン | 牝4 | 55 | ヴィクトリアマイル 8着 | 前走ヴィクトリアマイル・前走6着以下 |
| 16 | カムニャック | 牝4 | 56 | ヴィクトリアマイル 2着 | 前走ヴィクトリアマイル・56kg |
過去10年の条件にいちばん多く重なるのは、前走1着で重賞を勝ってきたラヴァンダです。前走3勝クラスを勝ってきたミラビリスマジック、ワタシマツワ、ハワイアンティアレの3頭も、このレースで割り引かれてこなかった組に入ります。
逆に、GIのヴィクトリアマイルで2着・3着だったカムニャックとクイーンズウォークは、20頭で連対0の前走ヴィクトリアマイル組です。セキトバイーストは6月の府中牝馬Sを連覇していますが、2025年のこのレースでは3番人気で10着でした。前走が6月の牝馬ハンデ重賞(マーメイドS・府中牝馬S)だった馬は過去10年で9頭しかおらず、全頭が4着以下でしたが、15頭に満たないので参考値です。
どの条件も10回ぶんの集計で、母数は数頭から数十頭です。当日に1〜6番人気へ入るかどうかと、直線で上位の上がりを使えるかどうかを、最後に重ねて見てください。
6月の府中牝馬ステークス|マーメイドS時代を含めた過去10回と2026年
6月の府中牝馬Sは、7番人気以下の勝利が10回中5回ある荒れやすいハンデ戦です。10月のGIIとは人気の効き方が違います。
JRAがこのレースの前身とするマーメイドS(2016〜2024年)と、府中牝馬Sとしての2025年を合わせた10回で数えました。2023年までは阪神、2024年は京都の芝2000mで、2025年から東京芝1800mです。コースが違うので、枠順と脚質は参考にとどめ、人気と斤量を中心に見ます。
| 項目 | 6月系10回(マーメイドS2016〜2024+府中牝馬S2025) | 10月系10回(府中牝馬S2016〜2024+アイルランドT2025) |
|---|---|---|
| 1〜6番人気の連対率 | 60頭中12頭 20.0% | 59頭中16頭 27.1% |
| 7番人気以下の連対率 | 88頭中8頭 9.1% | 78頭中4頭 5.1% |
| 7番人気以下の勝利 | 5回 | 2回 |
| 1番人気の連対 | 10回中2回 | 10回中4回 |
ハンデ戦の斤量は、54.5〜55.5kgの19頭が5頭連対(26.3%)で最も高く、52kg以下の67頭は8頭(11.9%)でした。軽い斤量の馬が5勝しているので、軽ハンデが不利というわけでもありません。年齢は4歳が54頭中8頭(14.8%)、5歳が72頭中9頭(12.5%)、6歳以上が22頭中3頭(13.6%)で、開きは2.3ポイントでした。
| 年 | 競走 | コース | 勝ち馬(斤量・人気) | 2着(斤量・人気) | 馬連 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 | 府中牝馬S | 東京芝1800m | セキトバイースト(56kg・5番人気) | ウイントワイライト(53kg・9番人気) | 13,070円 |
| 2025 | 府中牝馬S | 東京芝1800m | セキトバイースト(55.5kg・5番人気) | カナテープ(53kg・3番人気) | 3,030円 |
| 2024 | マーメイドS | 京都芝2000m | アリスヴェリテ(50kg・4番人気) | エーデルブルーメ(54kg・1番人気) | 1,880円 |
| 2023 | マーメイドS | 阪神芝2000m | ビッグリボン(55kg・1番人気) | ウインマイティー(56kg・3番人気) | 1,000円 |
| 2022 | マーメイドS | 阪神芝2000m | ウインマイティー(54kg・10番人気) | マリアエレーナ(55kg・4番人気) | 5,760円 |
| 2021 | マーメイドS | 阪神芝2000m | シャムロックヒル(50kg・10番人気) | クラヴェル(51kg・5番人気) | 11,970円 |
| 2020 | マーメイドS | 阪神芝2000m | サマーセント(50kg・7番人気) | センテリュオ(55kg・2番人気) | 8,070円 |
| 2019 | マーメイドS | 阪神芝2000m | サラス(51kg・7番人気) | レッドランディーニ(51kg・10番人気) | 19,380円 |
| 2018 | マーメイドS | 阪神芝2000m | アンドリエッテ(51kg・10番人気) | ワンブレスアウェイ(53kg・9番人気) | 10,840円 |
| 2017 | マーメイドS | 阪神芝2000m | マキシマムドパリ(55kg・3番人気) | クインズミラーグロ(54kg・2番人気) | 1,270円 |
| 2016 | マーメイドS | 阪神芝2000m | リラヴァティ(53kg・6番人気) | ヒルノマテーラ(51kg・7番人気) | 6,030円 |
東京芝1800mに移ってからの2回は、どちらもセキトバイーストが4コーナー3番手以内から押し切りました。ただし2回しかないので、東京で前が残りやすいレースになったとまでは言えません。6月の府中牝馬Sの予想に10月のGIIのデータを使うと、人気の信頼度を高く見積もりすぎることになります。
過去10年の全結果|府中牝馬S(2016〜2024)とアイルランドT(2025)
10回の上位3頭と配当は次のとおりです。勝ちタイムは1分44秒5から1分48秒5まで、馬場によって4秒の開きがありました。
| 年 | 頭数・馬場 | 1着(人気) | 2着(人気) | 3着(人気) | 単勝 | 馬連 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 16頭・良 | ラヴァンダ(4) | アンゴラブラック(6) | カナテープ(5) | 700円 | 4,690円 |
| 2024 | 15頭・良 | ブレイディヴェーグ(2) | シンティレーション(10) | マスクトディーヴァ(1) | 360円 | 6,790円 |
| 2023 | 13頭(1頭競走中止)・良 | ディヴィーナ(1) | ルージュエヴァイユ(4) | ライラック(10) | 470円 | 1,460円 |
| 2022 | 15頭・良 | イズジョーノキセキ(12) | ソダシ(1) | アンドヴァラナウト(3) | 3,480円 | 4,040円 |
| 2021 | 18頭・良 | シャドウディーヴァ(4) | アンドラステ(5) | マルターズディオサ(8) | 880円 | 6,020円 |
| 2020 | 8頭・重 | サラキア(7) | シャドウディーヴァ(6) | サムシングジャスト(8) | 2,020円 | 9,350円 |
| 2019 | 15頭・稍重 | スカーレットカラー(4) | フロンテアクイーン(9) | ラッキーライラック(2) | 680円 | 7,320円 |
| 2018 | 11頭・良 | ディアドラ(1) | リスグラシュー(2) | フロンテアクイーン(7) | 230円 | 380円 |
| 2017 | 14頭・稍重 | クロコスミア(5) | ヴィブロス(1) | アドマイヤリード(2) | 1,040円 | 2,190円 |
| 2016 | 13頭・良 | クイーンズリング(3) | マジックタイム(2) | スマートレイアー(1) | 650円 | 1,260円 |
同じ東京芝1800mの重賞は、毎日王冠 過去10年データでも同じ形で数えています。
よくある質問
本文で扱えなかった条件と例外を、6つの疑問に分けて数字で答えます。
Q. 府中牝馬ステークスは2026年はいつですか?
A. 「府中牝馬ステークス」の名前のレースは2026年6月21日に終わりました(2025年は6月22日)。2024年まで10月に行われていた牝馬GIIは、2026年10月11日に「アイルランドトロフィー」として行われます。
Q. 雨で馬場が悪くなったときはどうでしたか?
A. 稍重・重だった3回(2017年・2019年・2020年)は、勝ち馬3頭のうち2頭が4コーナー3番手以内からでした。馬連は2,190円・7,320円・9,350円です。3回しかないので参考値です。
Q. 3歳馬が出てきたらどう見ればいいですか?
A. 過去10年で3歳馬の出走は2頭だけで、どちらも4着以下でした。判断できる数がないので、年齢以外の条件で見るしかありません。2026年は3歳馬の出走がありません。
Q. 2026年の出走馬で東京芝1800mの実績があるのはどの馬ですか?
A. 勝ち鞍があるのはニシノティアモ(2-1-0-3)、カネラフィーナ(2-0-0-0)、セキトバイースト(2-0-0-1)、ラヴァンダ(1-0-1-0)、ルージュソリテール(1-1-0-1)、ジョスラン(1-0-0-0)の6頭です。カムニャックとクイーンズウォークはこのコースを走ったことがありません。
Q. 長い休み明けの馬は割り引くべきですか?
A. この10回では割り引く根拠は出ていません。2024年はエリザベス女王杯以来337日ぶりのブレイディヴェーグが57kgで勝ちました。前走から111日以上空いた馬は50頭中6頭が連対(12.0%)です。
Q. エリザベス女王杯とはどうつながっていますか?
A. JRAの規定で、アイルランドトロフィーの1着馬にはエリザベス女王杯の優先出走権が与えられます。6月の府中牝馬SのJRAのページには、優先出走権の記載がありません。
参考情報
この記事の数字と事実は、次の資料から取りました。確認日はすべて2026年10月10日です。
- JRA アイルランドトロフィー(競走の成り立ち・2026年の施行条件・過去3年の結果)
- JRA アイルランドトロフィー データ分析(過去10年の人気別・年齢別・前走着順別の成績)
- JRA 府中牝馬ステークス 歴史・コース(マーメイドSからの改称とコース変更)
- netkeiba 競馬データベース(過去の全着順・払戻・各馬の戦績。この記事の集計はすべてここから機械的に行い、JRAの成績表と突き合わせた)
- netkeiba 2026年アイルランドトロフィー 出馬表(枠順・斤量・本賞金)
同じ形で数えた他のレースの記事もあります。
- 毎日王冠 過去10年データ|連対を分けたのは夏を使ったかどうか
- 関屋記念 過去10年データ|10番人気以下は74頭中2頭、勝ち馬は秋のGIに届かない
- クイーンステークス2026予想|札幌芝1800mの傾向と馬券候補3頭(前走クイーンS組は府中牝馬S系の10回で最多の28頭)
免責事項
本記事は公開データの集計で、的中を保証するものではありません。馬券の購入は自己責任でお願いします。
集計の対象は2016年から2025年までの10回・延べ137頭で、15頭に満たない区分は参考値として扱っています。4コーナーの位置と上がり3ハロンの順位はレースが終わってから分かる数字で、レース前には前走などからの推定になります。
更新履歴
2026年10月10日に公開しました。2016〜2025年の10回・延べ137頭で集計しています。
以後は毎年のレース後に、最新の10回で数え直して更新します。

